ソニーセミコンダクタソリューションズは2022年6月17日、同社の厚木テクノロジーセンター(神奈川県厚木市)にてメディア向けイベントを開催し、同社が手掛ける各種センサーのデモを報道機関向けに公開した。本稿では、産業用途向けとモバイル用途向けのデモを紹介する。
ソニーセミコンダクタソリューションズは2022年6月17日、同社の厚木テクノロジーセンター(神奈川県厚木市)にてメディア向けイベントを開催し、同社が手掛ける各種センサーのデモを報道機関向けに公開した。こちらの記事では車載用を紹介した。本稿では、産業用途向けとモバイル用途向けのデモを紹介する。
SWIR(短波長赤外)イメージセンサーのデモでは、生産ラインでの材料選別を想定したデモを披露した。同センサーはソニーが2020年5月に発表したもの。セルサイズは5μm角と小さく、1つのイメージセンサーでSWIRだけでなく可視光も撮像できることが大きな特長だ。メディア向けのデモは初となる。主に産業用途向けで量産出荷中で、ソニーによれば、飛行機による山火事の範囲の測量、ペットボトル成型時の温度分布の測定、細胞分析器での蛍光撮影などに利用されているという。
デモでは、水と油の選別や、プラスチックケースの中身の検出、食品の異物混入検査などが披露された。
「SWIRイメージセンサーにより、従来のイメージセンサーではできなかった材料検査や異物検査などができるようになる。特に食品業界からの需要が強い」(ソニー)
偏光イメージセンサーとは、光の振動方向である「偏光」を捉えるセンサーである。偏光の変化を捉えることで、従来の可視光センサーでは困難だった透明体や低コントラストの物体を検知しやすくなる。例えば、スマートフォンパネルや眼鏡のレンズ、ガラス製品のゆがみや傷の検知、自動車の窓など反射率が高い物体の傷の検査などに活用できる。
デモでは、偏光センサーを搭載したカメラでミニカーを撮影し、窓の反射が除去される様子などを示した。
同偏光イメージセンサーは、既に量産出荷中だ。
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