今回は、Seagate TechnologyとWestern Digitalの2022会計年度の業績を説明する。
ハードディスク装置(HDD)の大手ベンダーである米Seagate Technology(以降はSeagateと表記)と米Western Digital(以降はWDと表記)は、2022会計年度(2022年6月期)の通期業績を公表した。公表日は同年度第4四半期の業績発表日と同じで、Seagateが2022年7月21日(四半期業績の記事)、WDが同8月5日(四半期業績の記事)である。なお両社は、前年の7月から本年の6月までを会計期間と定めている。また前会計年度(2021会計年度)の業績概要は、本コラムの第203回でご報告した。
始めはSeagateの2022会計年度業績を説明していこう。売上高は前年比9.2%増の116億6100万米ドル、営業利益(GAAPベース)は同31.0%増の19億5500万米ドルである。前年度に続き、2年連続で増収増益となった。粗利益率(GAAPベース)は29.7%で、前年から2.0ポイント上昇した。売上高営業利益率は16.8%で、前年から2.8ポイント増えた。
過去5年におけるSeagateのストレージ事業を振り返ると、売り上げに占める大容量HDD製品(マスキャパシティ品)の割合が年々、高まっている。4年前の2018会計年度(2018年6月期)には、マスキャパシティ品がHDD製品の売り上げに占める比率は45%だった。それが2022会計年度(2022年6月期)には、HDD製品の売り上げに占める比率は74%に上昇した。HDD売り上げの4分の3が大容量品となっている。
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