三菱電機は、富士通コンポーネントやカレアコーポレーションと共同で、バイタルセンサー「エモコアイ」を開発した。非接触で人の脈波を計測し解析することによって、人の感情を推定し「見える化」することができる。【訂正あり】
三菱電機は2022年9月、富士通コンポーネントやカレアコーポレーションと共同で、バイタルセンサー「エモコアイ」を開発したと発表した。非接触で人の脈波を計測し解析することによって、人の感情を推定し「見える化」することができる。
エモコアイは、ドップラー方式で脈波を計測する部分と、脈波データをライブラリによって解析するマイコン部で構成され、これらを1つのセンサーに集積した。これにより、生体情報の取得から感情の分析、見える化まで、必要な情報処理をエッジ側で行うことが可能となる。
具体的には、24GHzドップラーセンサーを用い、非接触で脈波を計測する。計測した脈波形状や脈拍間隔のゆらぎ方をマイコンで解析し、脳活動(中枢神経)や自律神経の状態を把握する。その上で独自アルゴリズムにより、「集中度」や「リラックス度」「眠気度」「疲労度」といった感情をリアルタイムに推定し、数値で「見える化」するという。
【訂正:2022年9月12日10時14分 「脳波」データ、「脳波」を計測する、としていましたが「脈波」の誤りです。お詫びして訂正いたします。】
エモコアイは、近距離から6m先にいる人までを非接触で測定できる。しかも30秒から5分という短時間で、精度が高い計測と分析を可能にした。外形寸法は44×22mmと小型である。
今回の共同開発では、三菱電機がハードウェア技術とソフトウェア技術を活用し、実使用における人の感情の客観化のための試験および仕様検討を行った。富士通コンポーネントは、バイタルセンサーに必要な無線や回路などのハードウェア開発と製造および量産を、カレアコーポレーションは、バイタルセンサーに実装する感情を推定するアルゴリズムなどのソフトウェア開発を、それぞれ担当した。
開発したエモコアイについて三菱電機は、家電製品をはじめ、ヘルスケアや睡眠、労務管理など、人の感情データを活用できるさまざまな製品に適用していく計画である。
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