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» 2022年10月14日 10時30分 公開

浜松ホトニクス、産業用LiDAR向けAPDアレイ開発調整用のマイコンなどが不要に

浜松ホトニクスは、セルフバイアスジェネレータ一(SBG)を一体化した16チャネルのアバランシェフォトダイオード(APD)アレイ「S16430-01CR」を開発した。調整用のマイコンや温度センサーを必要としないため、産業用LiDARモジュールの低コスト化が可能となるという。

[馬本隆綱EE Times Japan]

SBGとAPDアレイを一体化し光信号の増倍率を固定、TIAも内蔵

 浜松ホトニクスは2022年10月、セルフバイアスジェネレータ一(SBG)を一体化した16チャンネルのアバランシェフォトダイオード(APD)アレイ「S16430-01CR」を開発したと発表した。調整用のマイコンや温度センサーを必要としないため、産業用LiDARモジュールの低コスト化が可能になるという。

S16430-01CRの外観 出所:浜松ホトニクス

 APDアレイは、電圧を印加すると光信号が増倍されるAPDを同一チップ上に複数チャネル配列した光センサー。より微弱な光を高い感度で検出し、遠くにある物体までの距離を測定できる。ただ、温度変化に応じて光信号の増倍率を調整するために、マイコンや温度センサーなどを組み合わせて用いる必要があった。

 S16430-01CRは、光信号の増倍率を固定できるSBGを半導体基板上に形成する技術を用い、APDアレイと一体化した。これによって、SBGに定電流源回路を接続するだけで増倍率を固定することが可能になり、マイコンなどが不要になった。信号処理回路のトランスインピーダンスアンプ(TIA)も同一パッケージに内蔵した。新たに開発したTIAは、出力信号の揺らぎを抑制し、応答速度も従来のTIA内蔵型APDアレイに比べ3倍まで高めた。光パルス幅1ナノ秒に追従できるという。誤検出の原因となるクロストークの発生も抑えた。

上図はS16430-01CRの主な仕様、下図は応用イメージ 出所:浜松ホトニクス

 S16430-01CRは、LiDARモジュールメーカーに対し、2022年10月末からサンプル品の供給を始める。量産開始は2023年4月を予定。販売台数は初年度に月間1万個、3年後には月間5万個を計画している。

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