やっぱり出てきました、このフレーズ「誰一人取り残されないデジタル化」 ――ですが、いい加減、もう、”これ”諦めませんか?(筆者のブログ)
この話、高齢者に限定している(筆者のブログ)ようですが、デジタルを忌避している人は、30〜40代であっても一定数います(私の以前の試算では18%)。NetFlixやTikTokが使えたって、行政システムにログインして使えなければ、「デジタル化に対応できない」状態は、いつまでも続くのです。
そもそも、私にも、使いこなせない行政システムはあります ―― これは、私が悪いのではなく、一般人に使えないUI(ユーザーインタフェース)を設計・開発する行政のシステム設計者が悪いのです。これは、今回のマイナポイントのシステムなどで、国民の多くが思い知ったと思います。
「誰一人取り残されないデジタル化」ではなくて、「行政窓口業務の規模の縮小と有料化」、あるいは、「行政窓口ポータルサポートサービス支援者の免許制度」とか、アプローチはいくらでもあるはずです。しかも、それらのサポートサービスは、”民”にできるサービスとして、好適です。「誰一人取り残されないデジタル化」よりも、Win-Winの仕組みになると思います。
そして、謎のフレーズ「一極集中管理の仮想空間から多極化された仮想空間へ」……私、これ10回音読してみました(本当)が、全く意味が分かりませんでした。GAFAのような巨大プラットフォームの集中のことかなぁ、とか考えましたが、そう考えると、各論に出てくる、インターネット、ブロックチェーン 、NFT 、 Web3.0、 メタバース、Fintechなどの話とつながりません。
申し訳ありませんが、『ここは、理解不能』と割り切って、全部スルーすることにしました(当初、各論を論じようとしたのですが、力付きました。担当者の方からのコメントをお待ちしております)。
新しい資本主義は、”成長”を前提としない資本主義 ―― と申し上げましたが、私としては、このレポートの中では、「宇宙」と「海洋」は”成長”分野です。領土と資源は、資本主義(あるいは帝国主義)の象徴であり、理解しやすいシンボルですから。
我が国(日本)は、これから、宇宙産業と、海洋資源で生きる ―― と宣言するのは、やっぱり無理でしょうか。これくらいの、「未来への期待」があると、気持ちが明るくなるのですけどね。
ただ、この章は全体として、各省庁の取り組みを、無理やり取り込んだ、という感じがしました。
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