ルネサス エレクトロニクスは、xEV(電動車)向けインバーターシステムに搭載するIGBTやSiC(炭化ケイ素)MOSFETを駆動するためのゲートドライバーIC「RAJ2930004AGM」を開発、サンプル出荷を始めた。
ルネサス エレクトロニクスは2023年1月、xEV(電動車)向けインバーターシステムに搭載するIGBTやSiC(炭化ケイ素)MOSFETを駆動するためのゲートドライバーIC「RAJ2930004AGM」を開発、サンプル出荷を始めた。
RAJ2930004AGMは、絶縁耐圧3.75kVrmsのマイクロアイソレーターを内蔵した。これにより、1200V耐圧のパワー半導体にも利用できるなど、xEVバッテリーの高電圧化に対応した。また、CMTI(コモンモード過渡耐圧)は150V/ナノ秒以上を実現しており、より高電圧で高速スイッチングが要求されるインバーターシステムにおいても、安定した通信性能を維持できるという。
RAJ2930004AGMの出力ピーク電流は10A、動作温度範囲は−40〜125℃(ジャンクション温度は最大150℃)である。なお、保護/故障検出機能として、アクティブミラークランプ機能やソフトターンオフ機能、過電流保護機能(DESAT保護機能)、低電圧誤動作防止機能(UVLO)、Faultフィードバックといった機能を備えている。パッケージは16端子SOICで供給する。
RAJ2930004AGMの量産は、2024年第1四半期(1〜3月)を予定している。さらに、新製品とマイコンやIGBT、パワーマネジメントICなどを組み合わせた「xEVインバーターキットソリューション」も開発中で、同キットは2023年上期中に発売する予定。
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