ルネサス エレクトロニクスは2023年1月5日、全てのWi-Fi、Bluetooth Low-Energy(LE)および、IEEE 802.15.4(Thread)製品でスマートホーム規格「Matter」をサポートすると発表した。
ルネサス エレクトロニクスは2023年1月5日、全てのWi-Fi、Bluetooth Low-Energy(LE)および、IEEE 802.15.4(Thread)製品でスマートホーム規格「Matter」をサポートすると発表した。その一環として、Matterプロトコルをサポートするソフトウェア開発キット(SDK)を発表した。
SDKとともに、Matterプロトコルに対応したハードウェアとしてWi-Fi SoC「DA16200」を搭載したWi-Fiモジュール開発キットを提供する。SDKと同キットを使用することで、Matterプロトコルに対応したWi-Fi通信機能の評価、検証が可能になる。Matterに対応したDA16200用SDKは、一部顧客向けにサンプル出荷中で、一般向けには2023年3月末までにリリースする予定だ。
さらに「DA16200搭載Wi-Fi Pmodボードとルネサスの統合開発環境である『e2 studio』を使用すれば、マイコン、コネクティビティ、その他のデバイスを含めて、Matter対応のIoT機器開発が容易に実現できる」(同社)とする。
Matterは、主にスマートホームにおけるIoT(モノのインターネット)コネクテッドデバイス間の相互運用性向上を目指して、標準化団体「CSA(Connectivity Standards Alliance、旧ZigBee Alliance)」が策定。Wi-Fi、Thread、Bluetooth LEなどの基盤となる接続技術を抽象化するアプリケーション層プロトコルで、消費者はMatterの認証を受けた機器ならどのプラットフォームを選択しても相互に接続して使用できる。
ルネサスはCSAのメンバーの1社で、買収したDialog SemiconductorやCeleno Communicationsの製品を含む全てのWi-Fi、Bluetooth LE、Thread製品でのMatter対応を決定。同社コネクティビティ・オーディオ事業部の事業部長であるSean McGrath氏は「当社はBluetoothやWi-Fiソリューションを幅広く提供し、Thread製品も開発中。今後も、世界中のお客さまと協力して、さまざまなアプリケーションでMatter規格を活用できる体制を整えていく」とコメントしている。
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