InfineonがGaN Systemsを統合すると、GaNパワーデバイス関連のIPは350以上と、同業他社の6〜7倍になるという。また、研究開発(R&D)部隊は450人以上、R&D予算も年間数千万米ドルと、「人員と予算の両面で業界最強」(White氏)の規模になる予定で、White氏は、「これらはGaN製品の市場投入までの時間を大幅に短縮し、さまざまなユースケースで、得られた知見を活用するために重要だ」と強調していた。
Infineonは現在、自社のGaNパワーデバイス「CoolGaN」を展開するが、GaN Systemsの製品を加えると、GaNデバイスの製品数は倍増することになり、民生、産業、自動車向けアプリケーションにおいて2000を超えるアクティブな顧客に製品を提供可能となるという。さらに、これらのアプリケーションにおいて、設計機会のパイプラインについても、現在の2倍以上の30億ユーロ規模となるとしている。
White氏は、「買収により、トップクラスのIPポートフォリオ、『業界最強』の研究開発力、クラス最高のアプリケーション理解力が形成される。また、ファウンドリーと自社製造能力の組み合わせも重要だ。GaN Systemsは、GaN市場での競争力強化に大きく貢献し、Infineonのパワーシステムのリーダーとしての地位を強固なものにするだろう」と語った。
今回の買収は、現金取引で行われる予定だ。規制当局の承認を含む取引完了条件を満たすことが前提だが、同社は、「2023年内に取引完了すると見ている」としている。
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