NXP Semiconductorsは、TSMCの16nm FinFET技術を用いた「車載向け組み込み用MRAM IP」をTSMCと共同開発した。NXPはソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)に向けて、同IPを組み込んだリアルタイムプロセッサ「S32」を開発中で、2025年初頭より初期製品のサンプル出荷を始める予定。
NXP Semiconductorsは2023年5月、TSMCの16nm FinFET技術を用い、「車載向け組み込み用MRAM IP」をTSMCと共同開発したと発表した。NXPはソフトウェア・デファインド・ビークル(SDV)に向け、同IPを組み込んだリアルタイムプロセッサ「S32」を開発中で、2025年初頭より初期製品のサンプル出荷を始める予定。
TSMCの16FinFET組み込みMRAM技術は、フラッシュメモリなどに比べ耐久性が10倍も高く、100万回のアップデートサイクルに対応する。また、150℃の環境下で20年もデータを保持でき、はんだリフローによる実装も可能である。
自動車を出荷した後でも、ソフトウェアを更新することで自動車の性能や機能を高めることができるSDVでは、プログラムの書き換え速度も重要となる。従来のフラッシュメモリだと、20Mバイトのコードをアップデートするのに約1分かかるという。これがMRAMだとわずか3秒で完了する。
新開発のMRAM IPを統合した車載用MCUは、既に試験用サンプルが完成しており、現在評価中である。
NXP、4Dイメージングレーダー技術の展開でNIOと提携
自動車業界の変化から半導体政策まで、NXP和島社長に聞く
NXP、自動車や産業向けi.MX 95ファミリーを発表
2つのモーターを制御、NXPのEV向け新マイコンの詳細
NXP、28nm RFCMOSワンチップレーダーSoCを発表
NXP、Matter対応機器向けワイヤレスMCUを拡充Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング