4年ぶりにリアル会場で開催されるカンファレンスは、ピッチセッションとオンライン配信のものを含め、200本以上を実施予定だ。鹿野氏は「カンファレンスを聞いてから実際の展示ブースを見に行く、展示を見てからカンファレンスでさらに理解を深めるというリアル開催ならではの組み合わせが4年ぶりに実現する」と強調した。
開催初日の2023年10月17日は、約1000人が聴講できる会場を用意。オープニングセッション「Innovators Gathering in CEATEC」を開催する。「サステナビリティ」「人工知能」「デジタル田園都市国家構想」をテーマにしたパネルディスカッションで、各界をけん引する著名人たちが議論を繰り広げるという。
サステナビリティがテーマの「サステナブルな社会の実現に向けて」には、日立製作所で社長兼CEOを務める小島啓二氏やTDK会長の石黒成直氏らが登壇。他に、人工知能がテーマの「AI等のエマージング技術を活用したデジタル社会基盤の構築」、デジタル田園都市国家構想がテーマの「デジタル田園都市国家構想 〜官民連携によるデジタルを活用した地方創生〜」が実施される。デジタル田園都市国家構想については、「すでに地域に実装され根付いている群馬県や福井県での実例を、自治体のトップが紹介する」(鹿野氏)という。
展示終了後の時間帯にはネットワーキングイベントも実施する。開幕前日の2023年10月16日には経営幹部層向けのオープニングレセプションを行う。会期中の17〜19日の3日間はスタートアップ企業、海外からの出展者、若手エンジニアをそれぞれ対象に、出展者間交流会を実施予定だ。鹿野氏は「開催時間中は自身の展示対応で忙しく、隣のブース出展者と話すことは難しい。ネットワーキングイベントで交流してほしい」と述べる。
学術性、技術、市場性や将来性などの観点からイノベーション性が高く優れた技術を評価し表彰する「CEATEC AWARD」は13回目の開催となる。すでに1次審査が済んでいるといい、応募内容について鹿野氏は「例年のような新デバイスだけはもちろん、AI(人工知能)やビッグデータに関連したものが多い」とした。また、部門賞として新たに「グローバルエリア部門」を創設する。海外からの出展者を対象として会期中に展示会場内で審査を行い、後日結果を発表する予定だという。
鹿野氏は「日本の産業界をこれだけ幅広くカバーする展示会はCEATECだけだと思っている。CEATECは最新技術に関連するさまざまな業界、業種の人に出会える場。ここからビジネスチャンスや共創が生まれる」と語り、説明会を締めくくった。
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