市場調査会社Yole Groupによると、半導体テスト装置市場は2023年第2四半期には大幅に縮小したものの、その後回復基調にあるという。
フランスの市場調査会社Yole Group(以下、Yole)によると、2023年第2四半期(2023年4〜6月)の半導体テスト装置売上高は前四半期比18.8%減と大幅に縮小し、19億800万米ドルとなった。これは、3年ぶりの低水準であり、メモリ市場の低迷と中国国内市場の生産能力過剰によって、特に日本と中国のサプライヤーが影響を受けたという。
なお、Yoleによれば市場の低迷はこの第2四半期で底を打ち、回復に向かっているという。現在、半導体製造ライン稼働率の回復を背景に、半導体テスト装置の受注が増加していて、2023年第3四半期には前四半期比8.2%増の成長を見せる見通しだ。
ただ、発注の動きにはまだばらつきがあり、一部の半導体メーカーは大規模な発注を行っている一方で、設備投資に対して慎重なメーカーもあるという。具体的には、先端ロジックやパワーデバイス向けのテスト装置の需要が市場の回復をけん引しているが、主要メモリメーカーや中国企業の低迷が続いていることから、全体的な回復が鈍化しているのだという。
2023年通年では、2022年比で市場規模が14%縮小すると予測している。Yoleは、その後の2024年と2025年には、それぞれ1ケタ台後半の成長を見込んでいる。
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