世界半導体市場が7カ月連続で回復、SIA：23年3Qは前四半期比6.3％増に

米国半導体工業会によると、2023年9月の世界半導体売上高は前月比1.9％増の448億米ドルで、同年3月から7カ月連続で前月比増を記録したという。

[永山準，EE Times Japan]

　米国半導体工業会（SIA：Semiconductor Industry Association）は2023年11月1日（米国時間）、2023年9月の世界半導体売上高は前月比1.9％増の448億米ドルとなり、7カ月連続で回復したと発表した。なお、前年同月比では4.5％減となっている。

　また、2023年第3四半期（7〜9月）の売上高は前四半期比6.3％増の1347億米ドルだった。こちらも前年同期比では4.5％減となっている。

世界半導体市場の推移［クリックで拡大］ 出所：SIA（データ元：WSTS）

　世界半導体市場は市場サイクルとマクロ経済の逆風から低迷が続き、2023年第1四半期（2023年1〜3月）の売上高は前四半期比8.8％減、前年同期比では21.3％減の1195億米ドルにまで落ち込んでいた。一方で、2023年3月以降、単月でみると前月を上回る回復を続けている。SIAの社長兼CEO（最高経営責任者）であるJohn Neuffer氏は「9月の世界半導体売上高は7カ月連続で増加した。これは2023年半ばに半導体市場が経験した前向きなモメンタムを補強するものだ。半導体需要の長期的な見通しは依然として強く、半導体は、世界が依存する数えきれない製品を実現させ、将来の新しい変革的な技術を生むだろう」とコメントしている。

　2023年9月の世界半導体市場を地域別でみると、アジア太平洋／その他が前月比3.4％増、欧州が同3.0％増、米州が同2.4％増、中国が同0.5％増となったが、日本のみ同0.2％減となった。前年同月比では、欧州が6.7％増となった一方、中国が9.4％減、アジア太平洋／その他が5.6％減、日本が3.6％減、米州が2.0％減といずれも減少した。