表2は、Apple Watch Series 9のS9プロセッサと、2022年のiPhone 14 Pro、2023年のiPhone 15に採用されている「A16 Bionic」の様子である。A16は高効率CPUが4基、高性能CPUが2基搭載されている。S9には、A16 Bionicの高効率CPU4基のうち、2基がそのままコピペで搭載されていることが、チップ比較で明確になった。GPUはA16が5コア、S9では1コア、こちらもコピペされている。AI向けのNeural EngineもA16が16コア、S9が4コア、この部分もベースは同じで、S9では“4分の1個分”が搭載されていることになる。
S9のベースがA16 Bionicであることが、チップ開封と写真比較によって明らかになったのだ。M2がA15をベースとしたスケールアップデザインであったのに対して、Watch用S9は、A16をベースとしたスケールダウンデザインとなっている。これこそが、冒頭で述べた「Apple Watchのスケーラブルデザイン」である。
表3は、Appleのスケーラブルの全体像である。コアを共通化させ、コピペでハイ/ミドル/ローを作る。さらにスケールアップ、スケールダウンも行い、WatchからMac Proまでコアを共通化しているのだ!
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