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ダイヤモンドMOSFET相補型パワーインバーター開発へ100kHzでの高速動作を検証

Power Diamond Systems(PDS)は、pチャネル型のダイヤモンドMOSFETとnチャネル型のSiC-MOSFET/GaN-HEMTを組み合わせた相補型パワーインバーターの開発に着手した。トランジスタの動作周波数を高速化することで構成部品を小型化でき、インバーター自体もさらなる小型化と軽量化が可能となる。

» 2023年12月28日 15時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

性能改善に向けて、外部パートナーとの連携を加速

 Power Diamond Systems(PDS)は2023年12月、pチャネル型のダイヤモンドMOSFETとnチャネル型のSiC-MOSFET/GaN-HEMTを組み合わせた相補型パワーインバーターの開発に着手した。トランジスタの動作周波数を高速化することで構成部品を小型化でき、インバーター自体もさらなる小型化と軽量化が可能となる。

 インバーターは、直流電流を交流電流に変換するための電源回路。応用機器では省エネの実現に向け、小型軽量で効率が良いインバーターの要求が高まっている。インバーターの高速動作に向けては、ワイドバンドギャップ半導体の活用や、nチャネル型とpチャネル型のトランジスタを組み合わせた相補型パワーインバーターが提案されている。

 ところがSiCやGaNでは、nチャネル型トランジスタと同等性能を備えたpチャネル型トランジスタを作製することが極めて難しかったという。そこで、ダイヤモンド半導体デバイスの研究開発を行うPDSは、pチャネル型ダイヤモンドMOSFETを開発し、nチャネル型トランジスタと同等性能を実現した。

 今回は、このpチャネル型ダイヤモンドMOSFETと、nチャネル型SiC-MOSFET/GaN-HEMTを組み合わせた相補型パワーインバーターを開発し、100kHzでの高速動作を検証した。今後は、外部パートナーとの連携を加速し、性能の改善やインバーターモジュールの開発に取り組む計画である。

開発した相補型パワーインバーターの回路ブロックと入出力波形の一例[クリックで拡大] 出所:PDS

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