三菱電機は、5G(第5世代移動通信)のmassive MIMO基地局用GaN電力増幅器モジュールとして、平均出力電力が16W(42dBm)の「MGFS52G38MB」を開発、サンプル出荷を始めた。32T32R massive MIMOアンテナに適した製品で、massive MIMO基地局用装置のコスト削減や消費電力低減、通信距離の延長が可能となる。
三菱電機は2024年6月、5G(第5世代移動通信)のmassive MIMO基地局用GaN電力増幅器モジュールとして、平均出力電力が16W(42dBm)の「MGFS52G38MB」を開発、サンプル出荷を始めた。32T32R massive MIMOアンテナに適した製品で、massive MIMO基地局用装置のコスト削減や消費電力低減、通信距離の延長が可能になる。
三菱電機はこれまで、5G基地局の64T64R massive MIMOアンテナに適したGaN電力増幅器モジュール「MGFS48G38MB」を供給してきた。平均出力電力8W(39dBm)で動作する3.4〜3.8GHz帯の製品である。
MGFS52G38MBは、GaN HEMTを搭載し独自の回路技術を採用。3.3〜3.8GHz帯(500MHz帯域)という周波数帯域で電力付加効率40%の低歪特性を実現した。これにより、5G massive MIMO基地局の低消費電力化が可能となった。
しかも、64T64R massive MIMOアンテナと同じ通信距離を維持しながら、電力増幅器を半分に減らすことでコストも低減できる。平均出力電力は従来の2倍となり、通信距離の延長が可能である。さらに、モジュール化したことで、部品点数の削減や回路設計の負荷軽減にも貢献する。パッケージの外形寸法は11.5×8.0×1.4mmである。サンプル価格は個別見積もりとなる。
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