HBMの供給は、今後AIモデル/サービスを拡充していく上で障害となってくる可能性がある。
Samavedam氏は、「問題になっているのは、業界では現在、DRAMメーカーがSK hynixとSamsung、Micronの3社しか残っていないという点だ。HBMには先進パッケージングとインターポーザも必要だが、それに対応できるメーカーは多くない。基本的に、HBM/インターポーザのCoWoS(Chip on Wafer on Substrate、コワース)パッケージングに関しては、TSMCが優位性を確立している。将来的には、例えばIntel Foundryが先進パッケージングを進展させることで、もう少し競争が活発化することを期待している」と述べる。
SK hynixは2024年4月、TSMCとの間で、次世代HBMを共同開発/製造し、HBMでロジックインテグレーションを強化していく契約を締結した。この時SK hynixは、「HBM4の開発を推進し、2026年の生産開始を目指す」と述べていたが、今回、Jin氏は、これより1年前倒しとなる2025年にHBM4を実現するとした。
SK hynixは、限られたスペースに追加機能を組み込めるよう、HBM4のベースダイにTSMCの先進ロジックプロセスを適用する予定だという。これによりSK hynixは、幅広い性能/電力効率要件に合わせてHBMをカスタマイズできるようになる。
Intelはここしばらくの間、HBM製品の生産を行ってきたという。
同社はEE Timesの取材に応じ、「われわれは、全ての大手HBMベンダーと協業している。先進パッケージングは、Intel Foundryのシステムファウンドリーサービスにおける重要な柱となる。われわれは、自社だけでなくあらゆるファウンドリーのタイルを統合するという点で、TSMCとは少し異なっている」と述べている。
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