サンケン電気は、定格電圧600V/定格電流20Aの高圧3相モーター用ドライバー「SIM2-202B」を開発、量産を始めた。エアコンなどインバーター制御を行う白物家電製品の小型化や高効率化、高品質化が可能となる。
サンケン電気は2024年8月、定格電圧600V/定格電流20Aの高圧3相モーター用ドライバー「SIM2-202B」を開発、量産を始めた。エアコンなどインバーター制御を行う白物家電製品の小型化や高効率化、高品質化が可能となる。
SIM2-202Bは、出力素子やプリドライバー、制限抵抗(250Ω)付きブートストラップダイオードをワンパッケージに集積した。パワー素子の低損失化に加え、セラミック層をCu層で挟んだDBC構造を採用したことで、熱伝導率を改善し放熱性能を向上させた。パッケージは小型DIP40で、外形寸法は35.7×14.6×5.51mmである。樹脂部の面積は521mm2で、従来製品に比べサイズを40%以上も削減したという。
SIM2-202Bは高精度の温度モニター機能を搭載している。VT端子より出力される温度モニター電圧を用いて、制御ICのジャンクション温度を監視できる。ジャンクション温度のバラつきは±1.6%と小さく高い精度が得られる。このため、従来のようにNTCサーミスターを外付けする必要がない。
サーマルシャットダウン(TSD)機能も搭載した。制御部温度がTSD動作温度の120℃(代表値)を超えると動作する。その精度は±5℃と高い。さらに、絶縁距離も十分に確保した。高圧間(COM-VB3)の空間距離は2.788mm(最小)、沿面距離は4.334mm(最小)である。
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