Intelがファウンドリー事業を子会社化へ ドイツ新工場は保留:Altera分社化に続き(2/2 ページ)
さらに、AWS(Amazon Web Services)との戦略的提携を拡大すると発表。IFS(Intel Foundry Services)が、「Intel 18A」プロセスでAWS向けのAIチップを生産すると発表した。「Intel 3」プロセスを適用し、AWS向けのカスタム「Xeon 6」チップも製造するという。Intel 18A/18AP/14Aも、AWS向けチップの製造に使われることを示唆した。
Intelの半導体製造プロセスの開発計画[クリックで拡大] 出所:Intel
Intel製品のポートフォリオを強化し、合理化するための対策も発表した。Gelsinger氏は、対策の最優先事項として「クライアント、エッジ、データセンターの各市場において、x86製品の価値を最大限に高めること」を挙げている。より統合されたソリューションを提供するために、ポートフォリオの簡素化も並行して進めるという。
1万5000人の雇用削減計画については、既に目標の半分以上を達成したことを明らかにした。10月中にも、さらなる解雇通知を行う予定だという。また、2024年内に、Intelが世界中に所有する不動産の約3分の2を売却する計画も進めている。
Gelsinger氏は、書簡の最後で「(今回の計画は)ここ40年以上のIntelの歴史において、最も重要な変革だ」と強調。「この時期を乗り越えて、今後数十年にわたり、より強固なIntelを築いていく」と語った。
Intelの2024年第3四半期(7〜9月期)業績見通し[クリックで拡大] 出所:Intel
- Intelはどこで間違えた? 〜2つのミスジャッジと不調の根本原因
Intelの業績が低迷している。業績以外でも、人員削減や「Raptor Lake」のクラッシュ問題など、さまざまな問題が露呈していて、Intelが厳しい状況に追い込まれていることが分かる。Intelはなぜ、このような状況に陥っているのか。そこには2つのミスジャッジと、そもそも根本的な原因があると筆者はみている。
- 「Lunar Lake」ことCore Ultra 200V技術詳細 メモリ統合など設計変更も
Intelは「Lunar Lake」のコード名で開発していたAI(人工知能) PC向けSoC(System on Chip)「Core Ultra 200V」を発表した。DRAMをパッケージ内に統合したほか、P-Coreのハイパースレッディングを廃止するなど、大幅な設計変更を行った。
- Intelの現状から学ぶべきこと
2024年8月1日、Intelの2024年第2四半期(4〜6月)決算が発表された。このところのIntelの決算からは、かつて半導体業界の王者として君臨していたころの勢いが感じられない。そこでIntelの現状を分析しながら、いろいろなことを学び取っていく。
- Intelに追い打ちをかける「Raptor Lake」クラッシュ問題 根本原因はいまだ不明
Intelが「Raptor Lake」のクラッシュ問題の対応に追われている。2024年春ごろに露呈し始めたこの問題、実はいまだに根本原因は解明されていない。業績悪化や人員削減など、最近はあまり明るい話題がないIntelだが、クラッシュ問題がそれに追い打ちをかけている。
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