TDKはTDK-Lambdaブランドの小型/大容量のユニット型AC-DCコンバーターの新たなフラグシップシリーズとなる「HWS-Gシリーズ」の出力3000Wモデルを発売した。従来比約3倍の高電力密度を実現し、CVCC動作にも対応している。
TDKは、ユニット型電源製品のラインアップ拡充に注力している。2024年6月には、TDK-Lambdaブランドの小型/大容量のユニット型AC-DCコンバーターの新たなフラグシップシリーズとなる「HWS-Gシリーズ」の出力3000Wモデルを発売した。
同製品は、デジタル制御でスイッチング素子を最適動作させて電力変換効率を高め、構成部品も高密度実装している。これによって同等サイズの従来モデルと比べて電力密度を約3倍に高め、「世界最高クラスの電力密度」(TDK)を実現しているという。
特徴的なのは、CVCC動作に対応していることだ。出力値は電圧/電流ともに定格の0%から設定できる。出力値の設定にはアナログ(1〜5V/4〜20mA)/シリアル通信(RS-485 Modbus RTU)が利用可能だ。
主なターゲットは、高電圧/高電流/高電力/CVCC動作を必要とする分野だ。半導体/FPD製造装置やFA(ファクトリーオートメーション)機器のほか、CVCC動作に対応していることから、バッテリー充電機器での利用や評価用DC電源の代替も見込む。水素製造や純粋製造などの電気分解関連の用途でも利用できるという。
DC電源の代替という観点から上位機器との連携を意識し、リーダー/フォロワー機能も搭載している。リーダー機となる電源にアナログでプログラミングを実施すれば、フォロワー機となる同製品もその指令に追従する。
入力電圧は単相100/200Vタイプと3相200Vタイプを用意している。3相入力の場合、相間バランスを改善できるため、設計時の手間を軽減できる。
モニタリング機能も搭載していて、アナログ/シリアル通信を介して出力電圧/電流を確認できる。シリアル通信を介すると、電源のステータスも確認可能で、電源が停止した際も要因を容易に特定できるという。
HWS-GシリーズはTDKラムダ 長岡テクニカルセンター(新潟県長岡市)で生産し、5年後に年間10億円の売り上げを目指す。
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