図4はiPhone 16 Proの基板を取り出している様子である。基板サイズは2023年のiPhone 15 Proに比べて劇的に小さくなっている。具体的には、iPhone 16 ProはiPhone 15 Proに比べて20.7%も小さくなっている! 基板は2017年のiPhone Xから採用されている2層構造だ。大きめの基板にはカメラなどに接続される外部端子と5Gデータ通信用のQualcommチップセット、RFパワーアンプなどがびっしりと並んでいる。小さめの基板にはA18 Proプロセッサ、ストレージメモリ、Wi-Fi/Bluetooth/UWB(Ultra Wide Band)/NFCといった通信チップの他、電源ICやオーディオチップが配置されている。
表1は2023年のiPhone 15 ProとiPhone 16 Proに採用されているプロセッサ、PMIC(電源管理IC)、5G(第5世代移動通信)モデムの一覧である。メインプロセッサだけでなく、5Gモデムのバージョンも「SDX70M」から「SDX71M」にアップデートされていて、通信機能を向上させている。電源ICとRFトランシーバーは、同じチップをそのまま活用している。
図5は、iPhone 16 Proと同時に発売されたiPhone 16(いわゆる「無印iPhone」の様子である。Proとの外観差はカメラが3眼から2眼になったことと、3D LiDARが非搭載以外はほぼ同じ。ただしSIMカードスロットの向きが従来のiPhoneやiPhone 16 Proに比べて90度回転したものになっている。些細なことだがSIMカードの向きを変えるだけでも他コンポーネントのサイズも変わってくるので実際には影響は大きい。
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