ここからは、成熟Logic、先端Logic、DRAM、NAND型フラッシュメモリの4種類別の半導体ウエハー需要を予測してみたい。この予測は、前述の図2にある通り、以下の3つの基準に基づいて行うこととする。
(1):2022年を基準とした予測(28nm以降を先端ロジックと定義。Before ChatGPT)
(2):2024年を基準とした予測(28nm以降を先端ロジックと定義。After ChatGPT)
(3):2024年を基準とする予測(7nm以降を先端ロジックと定義。After ChatGPT)
2025〜2035年における各種半導体のウエハー需要を積み上げ式のグラフで示した(図6)。しかし、このグラフでは、どの種類のウエハー需要が特に大きくなっているのかが分かりにくい。
そこで、各種半導体のウエハー需要を折れ線グラフで表した(図7)。その結果、特に成長が大きいのは28nmまでの成熟Logicおよび28nm以降の先端Logicであり、一方でDRAMの成長率が最も低いことが分かった。
ここで少し話が逸れるが、図6や図7を見ると、成熟Logic向けウエハーの需要規模や成長性が非常に大きいことが分かる。中国の半導体メーカーは、米国の制裁により先端Logicの開発や量産が困難になりつつあるため、成熟Logicへのシフトを強めている。この戦略は、ウエハー需要の観点から言えば、極めて合理的かつ有効であるように思われる。
さて、話を元に戻そう。ここまで述べたのは、ChatGPT登場前、すなわち「Before ChatGPT」の予測であった。それでは、ChatGPT登場後、つまり「After ChatGPT」において、各種半導体のウエハー需要はどのように変化するのだろうか?
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