矢野経済研究所は、半導体パッケージ基板材料の世界市場を調査した。2025年のメーカー出荷金額は、前年比108.7%の4327億5000万円を見込む。2026年は同110.3%の4774億8400万円と予測した。
矢野経済研究所は2025年5月、半導体パッケージ基板材料の世界市場を調査し発表した。2025年のメーカー出荷金額は、前年比108.7%の4327億5000万円を見込む。2026年は同110.3%の4774億8400万円と予測した。
今回の調査は、銅張積層板(CCL)、ビルドアップフィルム、液状ソルダーレジスト、ソルダーレジストフィルム、バッファコート材料および、再配線材料を対象とした。調査期間は2025年1〜3月。
半導体パッケージ基板材料の世界市場は、2024年に3982億2900万円となった。前年比108.7%である。製品セグメント別では、CCL市場が2224億2300万円、ビルドアップフィルム市場が542億5000万円、液状ソルダーレジスト市場は36億500万円、ソルダーレジストフィルム市場は216億5000万円、バッファコート材料市場は288億5100万円、再配線材料市場は674億5000万円であった。
2024年は、メモリ向けや車載向けなど一部の半導体で回復が遅れた。しかし、市場全体は2023年のマイナス成長(前年比95.6%)からプラスに転じた。その要因として、「FC-BGA基板のコア厚膜化によるCCLの販売単価上昇」や「AIアクセラレーターの需要増加に伴うFC-BGA基板向け材料の拡大」「最先端パッケージにおける再配線材料の採用拡大」などを挙げた。
調査報告書の中で、注目する次世代パッケージ基板として挙げたのが、「ガラスコア基板」や「光電融合パッケージ(CPO)」である。ガラスコア基板は「加工の難しさ」や「コスト高」といった課題はある。しかし、寸法安定性や低熱膨張性、剛性、高弾性率、基板表面の平滑性などに優れており、AI向け半導体パッケージ基板などの用途で需要が期待できるという。
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