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スピントロニクスデバイス市場、2045年に10兆円台へ2025年は5990億円規模と予測

スピントロニクスデバイスの世界市場は、2025年予測の5990億円に対し、2045年は10兆6540億円規模に達する見通しである。矢野経済研究所が調査し発表した。

» 2024年11月29日 10時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

IoTやスマートホーム、量子コンピュータなどの用途に期待

 矢野経済研究所は2024年11月27日、スピントロニクスデバイスの世界市場を調査し、2045年までの市場規模予測を発表した。2025年予測の5990億円に対し、2045年は10兆6540億円規模に達する見通しである。

 今回の調査は、「スピンメモリ」や「スピン集積回路」「スピン熱制御」および、「量子スピントロニクス」の4カテゴリーを対象とし、メーカーの出荷金額ベースで算出した。調査期間は2024年1〜8月。

 2025年に市場が形成されているスピントロニクスデバイスは、スピンメモリとスピン集積回路である。その内訳はスピンメモリが68.6%を占め、残りの31.4%がスピン集積回路とみられる。

 スピントロニクスデバイスは、磁気メモリや磁気センサー、磁気トランジスタ、磁気トルクオシレーターなど、さまざまな分野でその応用が期待されている。また、IoT(モノのインターネット)やスマートホームといった用途でも、スピントロニクス技術を応用した高感度センサーの開発が進んでいるという。さらに、量子コンピュータの実現にも大きな役割を果たすとみられる。

 こうした中で、スピントロニクスデバイスの市場規模は、2030年に1兆5610億円、2035年に3兆6560億円、2040年に6兆6740億円、そして2045年には10兆円台の規模に拡大すると予測した。

スピントロニクスデバイスの世界市場規模予測 スピントロニクスデバイスの世界市場規模予測[クリックで拡大] 出所:矢野経済研究所

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