ミニLEDとマイクロLEDディスプレイ市場、2031年には7930万台に : TVやスマートウォッチ用がけん引
矢野経済研究所は、ミニLEDディスプレイとマイクロLEDディスプレイの世界市場(出荷ユニット数量)を調査した。2031年の市場規模は、ミニLEDディスプレイが5796万4000台、マイクロLEDディスプレイは2138万台となり、全体で約7934万台に達すると予測した。
矢野経済研究所は2024年5月、ミニLEDディスプレイとマイクロLEDディスプレイの世界市場(出荷ユニット数量)を調査し、用途別の市場動向を発表した。これによると、2031年の市場規模はミニLEDディスプレイが5796万4000台、マイクロLEDディスプレイは2138万台となり、全体で約7934万台に達すると予測した。
今回の調査対象となったミニLEDディスプレイは、100〜300μmサイズのLEDチップを画素として用いたディスプレイと、LCDバックライトユニットで用いられるディスプレイである。一方、マイクロLEDディスプレイは、サイズが100μm以下のLEDチップを採用したディスプレイである。調査期間は2024年1〜3月。
2024年におけるミニLEDディスプレイ世界市場は、2023年比123.2%の1812万2000台と予測した。主な用途は、これまでタブレット端末が中心であった。ただ、Apple製タブレット端末は、ミニLEDパネルからOLEDパネルへの切り替えが本格化している。これに対し、近年はTV向けの需要が増加しているという。2024年にはTV用途が700万台を超える見通しで、今後はTV向けがミニLEDディスプレイの市場成長をけん引していくとみている。
2024年のマイクロLEDディスプレイ世界市場は、2023年比297.6%の24万4000台と予測した。3インチ以下の小型電子デバイスやスマートウォッチ向け需要が拡大する。今後はスマートウォッチやAR(拡張現実)/VR(仮想現実)端末向けを中心に市場拡大が続くと予測した。特に、透明グラスに画面を表示する眼鏡型のAR端末向けでは、LEDoS(LED on Silicon)マイクロLEDディスプレイの比率が高まると見られている。
ミニLED/マイクロLEDディスプレイの世界市場規模予測[クリックで拡大] 出所:矢野経済研究所
次世代電池市場、2035年は7兆2763億円規模へ
矢野経済研究所は、主要9種類の次世代電池世界市場(メーカー出荷額ベース)を調査し、2035年までの市場規模予測を発表した。これによると、2023年見込みの1兆2333億円に対し、2035年は約6倍の7兆2763億円規模に達する見通しである。
日米欧中におけるEVの消費者ニーズを調査
矢野経済研究所は、「日米欧中におけるEV(電気自動車)の消費者ニーズ」についてアンケート調査を行い、その結果をまとめた。この中から、「EVのイメージ」や「消費者が求めるEVの航続距離と充電時間」に関する調査結果を公表した。
CNT世界市場、車載LiB向けなどで2028年に5万トン超へ
矢野経済研究所は、カーボンナノチューブ(CNT)の世界市場を調査し、2023年は前年比150.4%の1万986トン(メーカー出荷量ベース)になる見込みだと発表した。車載用リチウムイオン電池(LiB)向けなどで、2028年には5万トン超の規模に拡大すると予測した。
車載用LiB世界市場、2025年に約1000GWh規模へ
車載用リチウムイオン電池(LiB)の世界市場は、2025年に容量ベースで約1000GWhとなる。矢野経済研究所が予測した。
WBG半導体単結晶の市場が急成長、2030年に3176億円
矢野経済研究所はSiC(炭化ケイ素)などのワイドバンドギャップ(WBG)半導体単結晶の世界市場に関する調査結果を発表した。2023年の世界市場は前年比47.1%増の268億8500万円になる予測だ。市場は拡大を続け、2030年には3176億1200万円に達する見込みだという。
高機能フィルム市場、2025年には21年水準へ回復
矢野経済研究所は、日本と韓国、台湾における高機能フィルム市場を調査し、2025年までの需要(メーカー出荷数量)予測を発表した。2022年に大きく落ち込んだ需要が、2021年レベルまで回復するのは2024〜2025年となる見通し。
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