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三井化学が三フッ化窒素事業から撤退、半導体プロセス材料海外品との価格競争激化

三井化学が、半導体/液晶製造装置のクリーニングガスとして使用される三フッ化窒素事業から撤退する。海外品との価格競争の激化などが要因。2026年3月末に生産を停止し、同年内に販売も終了する。

» 2025年05月27日 19時28分 公開
[永山準EE Times Japan]

 三井化学は2025年5月26日、半導体/液晶製造装置のクリーニングガスとして使用される三フッ化窒素(NF3)事業から撤退すると発表した。2026年3月末に生産を停止し、同年内に販売も終了する。

 同社はICTソリューション事業本部半導体・光学材料事業部において、NF3事業を展開。100%子会社である下関三井化学(山口県下関市)で、NF3を製造してきた。NF3は、半導体/液晶製造装置用クリーニング剤、ドライエッチング剤として用いられる。

 三井化学は今回の決定について、海外品との価格競争の激化や原料およびユーティリティー費用の増加、修繕費などのコスト上昇によって「事業採算は極めて厳しい状況となっている」と説明。こうした状況に対応し、あらゆる合理化/コストダウンなどに取り組んできたが、事業を継続するための収益確保が困難と判断し、撤退を決定したとしている。

 なお事業撤退による三井化学グループ業績への影響は軽微としている。

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