日本ガイシとトレックス・セミコンダクターは、太陽電池と小型・薄型のリチウムイオン二次電池および、電力消費が小さい電源ICを組み合わせた「充電モジュール」のデモ機を開発した。ウェアラブルデバイスやIoTエッジデバイスなどに向けた蓄電デバイスとして提案していく。
日本ガイシとトレックス・セミコンダクターは2025年6月、太陽電池と小型・薄型のリチウムイオン二次電池および、電力消費が小さい電源ICを組み合わせた「充電モジュール」のデモ機を開発したと発表した。ウェアラブルデバイスやIoTエッジデバイスなどに向けた蓄電デバイスとして提案していく。
開発した充電モジュールは、日本ガイシ製のリチウムイオン二次電池「EnerCera」とトレックス製の電源ICおよび、太陽電池を組み合わせている。これによって、100μW程度の小さい電力しか発生できない環境で利用する場合でも無駄なくEnerCeraに充電し、システム駆動に必要な電力を供給できるという。
これまで、太陽電池で発生させた電力を用い、システムを直接駆動させる方法が一般的であった。これだと室内など十分な光が得られない場合は発生する電力が小さく、その用途は限られていた。
開発した充電モジュールを搭載すれば、こうした課題を解決できるという。さらに、フィルム型太陽電池と開発した充電モジュールを組み合わせると、軽量で薄く実装の自由度も高い、曲げられるモジュールを作製することも可能となる。
日本ガイシのEnerCeraは、電極に独自の結晶配向セラミックス板を用いた。セラミック製の積層電池部材に少量の電解液を浸み込ませた独自の構成により、小型・薄型で高容量、高耐熱、長寿命といった特長を実現している。
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