アオイ電子(本社:香川県高松市)は、シャープ三重事業所第2工場(三重県多気町)と一部土地を買収する。アオイ電子は既に同事業所の第1工場も取得していて、先端半導体パッケージ事業をはじめとする新規事業への対応力を強化する方針。買収額は非公表。2027年度の本格稼働を目指す。
アオイ電子(本社:香川県高松市)は2025年7月31日、シャープ三重事業所第2工場(三重県多気町)と一部土地の売買契約を締結したと発表した。アオイ電子は既に同事業所の第1工場も取得していて、先端半導体パッケージ事業をはじめとする新規事業への対応力を強化する方針。買収額は非公表。2027年度の本格稼働を目指す。
第2工場は、延床面積が約5万4000m2、うち生産エリアが約2万m2の工場で、2025年7月31日に引き渡し完了。同時に売買契約を締結した土地(第1工場および第2工場の敷地)約5万8000m2の引き渡しは、2025年12月末を予定している。
シャープはデバイス事業について、アセットライト化の方針の下、未利用/低利用となっている工場の活用売却、他社協業による事業展開を推進。ブランド事業を中心とした体制へと事業構造の転換を進めている。今回の売却もこの一環だ。
シャープは2025年3月にも、アオイ電子と第1工場の売買契約締結について発表していて、第2工場の譲渡についても検討すると説明していた。シャープは今後、同社子会社で中小型ディスプレイ事業を担うシャープディスプレイテクノロジーを通じて、売却した工場におけるアオイ電子の生産ラインの早期立ち上げに協力していくという。
アオイ電子は第1工場に加え第2工場を新たに取得したことで、先端パッケージ事業をはじめとする新規事業への対応力を強化し、生産ラインの早期立ち上げを図る。同時に、必要な専用設備の整備および人員体制の強化を加速し、2027年度の本格稼働を目指すとしている。
アオイ電子は「今後は、両工場の機能を有機的に連携/最適化することにより、生産能力の拡充、工程の合理化、供給体制の強化を図り、柔軟かつ効率的な生産体制を構築することで、市場ニーズの変化により迅速に対応できる体制を整えていく」と述べている。
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