シャープ、三重工場をアオイ電子に一部売却 半導体後工程拠点に:売却額は非公表
シャープは2025年3月31日、アオイ電子(香川県高松市)との間でシャープ三重事業所第1工場(三重県多気町)の売買契約を締結した。アオイ電子は半導体後工程の生産ライン構築を進め、2027年度の本格稼働を目指す。
シャープは2025年3月31日、アオイ電子(香川県高松市)との間でシャープ三重事業所第1工場(三重県多気町)の売買契約を締結したと発表した。売却額は非公開だ。
シャープ三重事業所[クリックで拡大]出所:シャープ
シャープは事業を家電製品を中心とする「ブランド事業」と電子機器などの「デバイス事業」に分類している。現在同社はデバイス事業のアセットライト化の方針のもと、未利用/低利用工場の活用や売却、他社協業による事業展開を進め、ブランド事業を中心とした体制に事業構造の転換を図っていて、今回の売却はその一環だ。
三重事業所第1工場の延床面積は約6万m2、うち生産エリアは約2万4000m2。アオイ電子は同工場の建物や施設を活用して半導体後工程の生産ライン構築を進め、2027年度の本格稼働を目指すとしている。
今後シャープは、中小型ディスプレイ事業を担う子会社のシャープディスプレイテクノロジーを通して三重事業所でのアオイ電子の生産ライン構築に協力する。さらに、隣接する三重事業所第2工場の譲渡も検討していくという。
アオイ電子、シャープ三重工場で先端パネルパッケージ生産へ 26年稼働
アオイ電子とシャープは2024年7月9日、シャープ三重事業所に半導体先端パネルパッケージの生産ラインを構築すると発表した。アオイ電子の「FOLP(Fan-out Laminate Package)」を生産する予定で、2026年中の本格稼働を目指す。本格稼働時の生産能力は月産2万枚を予定している。
シャープ、衛星通信アンテナ開発で古野電気と協業
シャープは、船舶向けLEO(低軌道)/MEO(中軌道)衛星通信アンテナの開発で、古野電気と協業する。古野電気の実験艇に同アンテナを搭載し、9月中旬より実証実験を行う予定。
14Wの半導体レーザーで害虫を自動駆除、シャープ
シャープは「CEATEC 2024」で、半導体レーザーを用いた害虫駆除ソリューションや屋外設置に対応した大型電子ペーパーディスプレイ「ePoster」を展示した。
シャープがディスプレイ事業を「縮小」、黒字化最優先で再起を図る
シャープの2023年度決算は、売上高が前年比8.9%減の2兆3219億円、営業損益が203億円、最終損益が1499億円と大幅赤字だった。ディスプレイデバイスの不振が影響したもので、同社は「今後は黒字化に向けて、デバイス事業を縮小する」と発表した。
PSB技術を用いたチップレット集積技術を開発
東京工業大学とアオイ電子らによる共同研究チームは、広帯域のチップ間接続性能と集積規模の拡大を可能にするチップレット集積技術「Pillar-Suspended Bridge(PSB)」を開発したと発表した。
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