Sandiskは、売り上げを3つの分野に分けて公表した。「クラウド(Cloud)」(パブリックあるいはプライベートのクラウド向け)、「クライアント(Client)」(直接販売、あるいは代理店経由の販売によるOEM向け)、「コンシューマー(Consumer)」(リテールその他の販売チャンネルによる一般消費者向け)、である。
「クラウド」分野の売上高は前期比8%増、前年同期比25%増の2億1300万米ドルである。売り上げ全体に占める割合は11%と前期から1ポイント低下した。
クラウド分野ではビット換算の出荷量が全体の12%を占めた。AI(人工知能)が需要をけん引しているとする。
「クライアント」分野の売上高は前期比19%増、前年同期比3%増の11億300万米ドルである。売り上げ全体に占める割合は58%と前期から3ポイント上昇した。
クライアント分野ではAI機能搭載PCによる需要とスマートフォンの更新需要が強い。PCとスマートフォンともに、フラッシュストレージの平均搭載容量が増加しているとする。
「コンシューマー」分野の売上高は前期比2%増、前年同期比12%増の5億8500万米ドルである。売り上げ全体に占める割合は31%と前期から3ポイント低下した。
コンシューマー分野では需要に関する言及はあまりなかった。クリエイターおよびゲーマー向けの次世代ポータブルSSDと高性能USBドライブを発売したほか、任天堂のゲーム機向けmicroSD Expressカード(任天堂とSanDiskの共同ブランド品)とゲーム機のXbox向けストレージ拡張カード「C50」の販売を強化した。
Sandiskは2025年8月14日に、2025会計年度(2025年6月期)の通年業績も発表した。同年度の売上高は前年比10%増の73億5500万米ドルである。営業損益はGAAPベースが赤字、Non-GAAPベースが黒字となった。具体的にはGAAPベースの営業損失が13億7700万米ドル、Non-GAAPベースの営業利益が6億8900万米ドルである。
分野別の売上高は、クラウド分野が前年比196%増の9億6000万米ドル、クライアント分野が同1%増の41億2700万米ドル、コンシューマー分野が横ばいの22億6800万米ドル(前年は22億6900万米ドル)だった。
(次回に続く)
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