JXは、光通信の受発光素子などに用いられる化合物半導体材料「インジウムリン(InP)基板」の生産能力を増強する。2025年7月に磯原工場(茨城県北茨城市)への設備投資を発表していたが、今回はこれに続き追加の設備投資を決めた。一連の投資により、2027年度には生産能力が2025年に比べ約1.5倍に増える。
JXは2025年10月、光通信の受発光素子などに用いられる化合物半導体材料「インジウムリン(InP)基板」の生産拠点を増強すると発表した。同年7月には磯原工場(茨城県北茨城市)への設備投資を発表していた。今回はこれに続き追加の設備投資を決めた。一連の投資により、2027年度にはInP基板の生産能力が2025年に比べ約1.5倍に増える。
生成AIなどの進化に伴い、データセンターにおけるデータの伝送量は急拡大している。こうした中、大量のデータを高速かつ低消費電力で伝送するため、光通信への移行が進んでいる。こうした動きもあって、光トランシーバーなどに搭載される受発光素子の材料として、InPの需要が増えているという。
そこでJXは、2025年7月にInP基板の増産投資を発表した。InP基板の生産拠点である磯原工場の製造ラインについて、約15億円を投資しその一部を増強してきた。この投資では、2026年度の稼働を目指しており、完成すれば2025年に比べ生産能力が約1.2倍となる計画であった。
ところが、InP基板の需要は中長期的に拡大する見通しとなったことから、磯原工場のInP製造ラインに追加投資を行うことを決めた。今回の投資額は約33億円で、追加する製造ラインの稼働は2027年度を予定している。
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