半導体分野が伸びるトルンプ 25年6月期は減収も「日本が好調」:家族経営の強みを生かす(2/2 ページ)
	
	
 トルンプのエレクトロニクス事業部長を務めるGabriel Kruse氏は「半導体製造には非常に多くのプロセスが存在するが、ウエハー製造からパッケージングまで、さまざまなところでTRUMPFの製品が使われている。さまざまなプロセスにおいて、顧客のニーズに合わせた製品を提供できるのが強みの1つだ」とする。
 半導体製造プロセスを幅広くサポート[クリックで拡大]出所:トルンプ
半導体製造プロセスを幅広くサポート[クリックで拡大]出所:トルンプ 昨今のAI市場の発展について「エネルギー消費量が増え続け、このままではAIだけでほぼ全ての電気や水を消費することになる。省エネのことも考えなければいけない」(Kruse氏)とコメント。「TRUMPFではプラズマ電源も幅広いポートフォリオをそろえているため、製造装置から電源まで、顧客に合ったものを提供できる」とした。
 「ハードウェアだけでなく、必要なソフトウェアも提供している。さらに顧客の工場の近くに拠点を設けることで、緊密なサポートをできる。半導体業界においてプレーヤーとしての立ち位置を確立していて、場合によっては、TRUMPFの技術なしでは半導体を作れない、という状況になっている」(Kruse氏)
 半導体業界における基盤の強さをアピール[クリックで拡大]出所:トルンプ
半導体業界における基盤の強さをアピール[クリックで拡大]出所:トルンプ 
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 トルンプは、仙台市に新たな技術拠点として「宮城テクニカルセンター」を開設した。同社製品の修理や点検を担う施設で、将来的にはエンジニア20人程度を含む約30人が就業する予定だ。
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 トルンプ(TRUMPF)は2023年10月27日、エレクトロニクス事業を拡大し、5年以内にマシン事業と同規模を目指すと発表した。同年12月には、日本国内でのサポート充実に向け、現行の3倍のキャパシティーを持つ新サービス拠点(仙台市)を設立する。
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 ディスコは2025年10月29日、2025年度第2四半期の決算を発表した。前年同期比で増収増益の結果で、2025年度上期で見ると、売上高は1945億円と、上期として過去最高の結果を記録したという。
 24年のGaNデバイス市場、シェア1位は中国 トップ5に日本勢なし 24年のGaNデバイス市場、シェア1位は中国 トップ5に日本勢なし
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