P型GaN表面を原子間力顕微鏡(AFM)で観察した。ドライエッチング後の二乗平均平方根(RMS)粗さは1.59nmであった。超薄膜Mgによるソフトアニール後も1.56nmで、表面平たん性が維持されていることを確認した。Mg膜厚が50nmになると、RMSは18.22まで増えた。表面粗化を抑制するにはMg膜の厚みが重要になることが判明した。
膜厚50nmのp型GaN層に10nm未満のMg膜を用いてソフトアニールした試料は、高い正孔移動度を保った。膜厚50nmのMgを用いる従来のアニールでは、シート抵抗が30倍に増えた。MgとGaNが反応しp型GaN層の表面が粗面化するとともに、電気特性が大きく劣化したためだという。
準縦型p-i-nダイオードでも、ソフトアニールによって順方向の正孔注入特性は大幅に改善された。逆方向特性では、推定ピーク電界約2MV/cmに相当する800V超の耐圧を実現し、逆方向漏れ電流の増加も認められなかった。
これらの結果から、開発した手法は薄膜p型GaN層の表面平たん性やキャリア輸送特性、高耐圧・低漏れ電流特性を維持しつつ、低抵抗のオーミック接触が形成できることを実証した。
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