三井金属は、AIインフラ向けに需要が増加している銅箔製品の生産能力を、2028年以降継続的に増強する。2031年以降にはマレーシア工場の近傍に新たに土地を取得し、さらなる需要拡大に対応する計画だ。
三井金属は2026年8月17日、AIインフラ向けに需要が増加している銅箔製品について、2030年以降の生産能力増強計画を発表した。同製品を生産するマレーシア工場の近傍に新たに土地を取得し、2031年以降に新拠点を設立する。既存拠点で進めている増産と合わせ、拡大するAI/半導体市場の需要に対応する。
生産能力を増強する製品は、高周波基板用の電解銅箔「VSP」と、キャリア付き極薄銅箔「MicroThin」だ。
VSPは、高周波数帯におけるプリント基板の伝送損失低減に貢献する銅箔で、サーバやルーター、スイッチなどの高性能通信インフラ機器に採用されている。足元ではAIインフラ受けにHVLP5グレード品が量産フェーズに移行し、ビッグテック各社での採用が進むなど需要が急増しているという。
MicroThinは、微細回路形成に適した1.5μm〜5μmの銅箔厚みと、複数種類の微細な粗化処理を組み合わせた製品だ。半導体パッケージ基板や光モジュール、スマートフォン用マザーボードなどに使用されている。半導体パッケージ基板ではデータセンターやメモリ基板向けの採用が増加しているほか、AIサーバへの採用拡大に伴い、光モジュール向けの需要も大きく伸びているという。
三井金属はVSPについて、台湾工場とマレーシア工場で生産能力を増強している。2028年度までに月産1200tとした後、総額70億円を投じ、2030年度には月産1400tまで増強する計画だ。
MicroThinについては2025年1月、2030年度までに生産能力を月産560万m2へ増強する計画を発表していた。今回、この計画を前倒しにし、2028年度中に月産600万m2体制としたうえで、300億円規模の追加投資を行い、2030年度中に月産800万m2まで増強する方針を示した。
さらに2031年以降、マレーシア工場の近傍に新たな生産拠点を設立する。新拠点ではVSPを月産1200t、MicroThinを月産400万m2生産する。既存の生産能力と合わせてMicroThinは月産1200万m2、VSPは月産2600t規模で生産する計画だ。
VSPについては、市場がさらに拡大した場合、取得予定地を活用して月産5000tまで生産能力を増強することも視野に入れている。
日本化学工業が高純度赤燐を増産へ 光通信関連需要に対応
AIサーバ向け「生産キャパシティー超える受注」ローム
レゾナック、ハードディスク増産に150億円追加投資
半導体製造装置用セラミック事業で研究開発/生産体制を強化、TOTO
FOPLPとガラス基板市場、30年に81億ドル超 AIとHPCがけん引Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
記事ランキング