米国の市場調査会社であるInternational Data Corporation(IDC)社は、2010年の半導体売り上げ予測を発表した。2010年は半導体市場にとって当たり年となり、2009年比で16%〜18%増の大幅な成長が期待できるという。
半導体業界は2009年の前半に、世界的な景気低迷の打撃を受けた。このため、2009年の世界半導体売上高は、2008年比9%減となる2251億米ドルと大きく落ち込んだ。
IDC社でリサーチ・マネジャーを務めるMali Venkatesan氏は、「2009年の半導体市場は、悲観的なムードが漂う中で始まった。しかし、同年の終盤には回復の兆しが表れ、2010年に向けて明るい見通しが見えてきた」と述べている。
Venkatesan氏は、「これまでのところ、2010年の半導体市場は非常に堅調だ。2010年前半の受注ペースから見ても、半導体製品の需要の回復は顕著で、2010年の後半には需要が景気低迷以前のレベルに戻る見通しだ。世界経済に大きな危機が訪れなければ、2010年の半導体市場は、前年比16%〜18%の売り上げ増が期待される」と予測している。そして、「次に問題となるのが、2011年の半導体市場の行方だ」と述べた。
IDC社によると、2009年の半導体市場では、米Intel社が338億米ドルを売り上げ、首位の座に輝いた。同社は、前年から約1%増となる15.2%の市場シェアを獲得した。
続く第2位の韓国Samsung Electronics社は、半導体部門の売上高を2008年から約6.7%伸ばした。2009年の半導体売上高では、Intel社、Samsung Electronics社、米Texas Instruments社、東芝、米Qualcom社が上位5位に名を連ねた。
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