米半導体工業会(SIA:Semiconductor Industry Association)によると、2010年7月の世界半導体売上高(3カ月平均値で算出)は、前月比1.2%増、前年同月比37.0%増となる252億4000万米ドルだった。
今回の結果は、アナリストの予想範囲内のものだったといえる。なお、SIAは、世界半導体市場統計(WSTS:World Semiconductor Trade Statistics)が集計した数値に基づいて3カ月平均値を算出している。
南北アメリカ地域と日本で、前月から連続して半導体売上高が増加した。南北アメリカ地域は、アジア太平洋地域とともに、前年同月比では史上最高となる増加率を達成した。
南北アメリカ地域の2010年7月の半導体売上高(3カ月平均値)は、2010年6月比で3.6%増、2009年7月比で52.7%増となる45億8000万米ドルに達した。一方、世界市場全体の半分を占める規模を持つアジア太平洋地域の半導体売上高(3カ月平均値)は、2010年6月比では横ばいだったものの、2009年7月比では38.4%増となった。
日本の2010年7月の半導体売上高(3カ月平均値)は、2010年6月比で3.1%増、2009年7月比で19.9%増となる38億8000万米ドルだった。欧州では、2010年6月比で0.8%増、2009年7月比で34.2%増だった。
SIAでプレジデントを務めるBrian Toohey氏は、「世界経済全体を見ると失速の兆しがあるものの、7月の世界半導体売上高は堅調だった。幅広い製品への半導体の採用が今後も引き続き増えていけば、このような世界経済全体が失速する時期でも、半導体市場が拡大する可能性は十分にある。主要な半導体メーカーの多くが、最近の社外向けリリースで、今後近い時期に市場の見通しが悪くなるとしているが、当工業会としては、2010年の半導体市場は、当初中間期予測として発表した28.4%の成長率で拡大するとみている」と述べた。
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