IHS iSuppliによれば、Samsung Electronicsはメモリ事業が好調であったため、Intelの市場シェアへ4.1ポイントまで接近した。メモリに取り組むMicron Technologyとエルピーダメモリも他社と比べて好調である。
米国の市場調査会社であるIHS iSuppliによると、2010年の半導体市場で韓国のSamsung Electronicsは、首位のIntelに迫る勢いを見せたという。
2001年当時、Intelの市場シェアは14.9%、Samsung Electronicsはランキング5位の3.9%だった。つまり、当時Intelは、Samsung Electronicsの3倍ものシェアを有していた。
2011年以降、Intelのシェアは11.9%から14.8%の間で推移している。一方、Samsung Electronicsの売上高は2001年から2010年の間に355%も増加し、その結果同社の市場シェアは拡大、市場ランキングも急激に上昇してきた。
IHS iSuppliが最近発表した、2010年の世界半導体市場ランキングでは、Samsung Electronicsは第2位につけた(表1)。2010年の同社のシェアは、前年の7.6%から9.2%に増え、長き渡り首位の座にあるIntelのシェアとの差は、わずか4.1ポイントになった。
2010年のSamsung Electronicsの好調ぶりは、同社の主要な半導体製品であるメモリの売り上げが急増したことに起因する。
今回のランキングでは、東芝が3位、Texas Instrumentsが4位につけた。ルネサス テクノロジとNECエレクトロニクスの事業統合により2010年に誕生したルネサス エレクトロニクスは、2009年の9位(ルネサス テクノロジの順位)から5位に上昇した。
6位はHynix Semiconductorで、その後にST Microelectronics、Micron Technology、Qualcomm、Broadcomが続く。
8位のMicron Technologyは、メモリ市場での力強い成長とNyumonyxの買収により、2009年の市場シェアに5ポイントを加えてトップ10入りを果たした。2009年に15位だったエルピーダメモリは今回11位、Hynix Semiconductorは2009年より1ポイント上げて6位に入った。
トップ25以内にランクインした半導体メーカーのうち、2010年に苦戦したといえるのは、まず台湾のMeiaTek。同社の売上高は前年比横ばいで、前年の16位から19位へランクを下げた。この他、Qualcommの売上高は前年比12.4%増にとどまり、ランクは前年の6位から9位に下がった。NVIDIAは売上高が前年比13.1%増であり、辛うじて20位の座を守った。Advanced Micro Devices(AMD)とソニーの2010年の半導体売上高は、市場全体の成長率に比べて低く推移したため、両社ともそれぞれ4位ずつランクを下げた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.