MEMCは、2011年第2四半期の売上高を発表した。同四半期の業績は好調だが、半導体の需要が低迷していることから、2011年の売上高目標は下方修正している。
ウエハーサプライヤーである米国のMEMC Electronic Materialsは2011年8月3日、2011年第2四半期の売上高と利益を発表した。その内容は、アナリストの予測をはるかに上回るものだった。しかし同社は、太陽電池の価格低下と半導体の需要低迷を受け、2011年の売上高目標を下方修正している。
同社は34億〜37億米ドルとしていた2011年の売上高予測を、33億〜36億米ドルに引き下げた。また、GAAP(一般会計原則)に基づく2011年の売上高についても、当初の予測である28億〜31億米ドルから27億〜30億米ドルに下方修正した。
MEMCのCFO(最高財務責任者)であるMark Murphy氏は、売上高目標を下方修正した理由について、「2011年第2四半期の市況が不安定で、それによって当社のさまざまな部門が影響を受けたため」と説明している。
MEMCのプレジデント兼CEO(最高経営責任者)であるAhmad Chatila氏は、「半導体市場からの需要は不安定な状況が続いており、2011年6月には同市場における需要が軟化した。しかし、2011年下半期は上半期と比べて大幅に改善すると予想している」と述べる。
MEMCの2011年第2四半期の利益は7億4560万米ドルで、前期比で1%増、前年同期比では66%増となった。なお、同社は2011年7月、太陽光発電システムなどの開発を手掛けるSuntech Power Holdingsとの間で長期的なウエハー供給契約を結んだと発表している。2011年第2四半期の利益には、Suntechからの支払金1億4940万米ドルも含まれるという。Suntechからの支払金を除いた場合、同四半期の売上高は前年同期比で33%増となる。
MEMCのGAAPに基づく2011年第2四半期の純利益は4730万米ドルで、1株当たり利益は21米セントだった。2011年第1四半期はGAAPに基づく純損失が450万米ドル、2010年第2四半期はGAAPに基づく純利益が1380万米ドルであったが、それらに比べると好転していることになる。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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