市場調査会社である米国のIC Insightsは、2011年7月時点の世界の地域別ウエハー処理能力ランキングを発表した。それによると、これまで首位だった日本が第2位に後退し、台湾が初めて首位に着いた。
市場調査会社である米国のIC Insightsは、2011年7月時点の世界の地域別ウエハー処理能力ランキングを発表した。それによると、台湾が世界全体の21.0%を占め、日本と韓国を抜いて初めて首位の座に着いた(図1)。同社は2010年11月に、台湾の半導体製造能力が2011年半ばには日本を追い越し、世界第1位になるという予測を発表していた(参考記事)。
今回のランキングで第2位はこれまで首位だった日本で、比率は19.7%である。それに韓国が16.8%、米州(南北アメリカ)が14.7%と続く。中国は8.9%で、8.1%の欧州を上回っている。
この調査結果は、ウエハー処理工場を保有する企業の本拠地ではなく、工場が存在する地域をベースに集計したものである。そのため、例えばSamsung Electronicsが米国テキサス州オースティンに保有するファブは、米州のウエハー処理能力として計上されている。
図中の「ROW(その他の地域)」は、主にシンガポール、イスラエル、マレーシアを指すが、ロシア、ベラルーシ、インド、南アフリカ、オーストラリアも含まれる。
IC Insightsによると、世界のウエハー処理能力のうち、台湾は300mm口径のウエハーで25.4%、同200mmで18.7%、同150mmで11.4%を占めるという。2011年の台湾におけるウエハー処理規模の内訳は、300mmウエハーが全体の64.6%に上り、200mmは29.2%、150mmは6.1%だという。
台湾はこの他、最先端の半導体プロセス技術ではない、40〜60nm世代の半導体製造においても世界最大のウエハー処理能力を誇っている。
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