カナダの大学が、IntelとPlastic Logicと共同で、紙のように薄く、折り曲げられるタブレット端末を開発した。画面を指でタップしたりスライドしたりする代わりに、折り曲げることでさまざまな操作ができる。
カナダのQueen's University(クイーンズ大学)は、Intelと電子ペーパーディスプレイ開発を手がける英国のPlastic Logicと共同で、革新的な制御機能を備えた折り曲げられるタブレット端末「PaperTab」を開発した。
PaperTabは、Plastic Logicが開発した10.7インチの折り曲げられるプラスチックディスプレイを搭載し、プロセッサはIntelの「Core i5」を採用している。試作品第1号には、モノクロディスプレイが採用されるとみられる。
PaperTabプロジェクトは、Queen's UniversityのHuman Media LabとPlastic Logicによって進められた。PaperTabは、ディスプレイの柔軟性を生かすことで、従来のタブレット端末とは異なった利用方法や制御スキームを実現した。
例えば、このような具合だ。PaperTabを2個用意し、一方のPaperTabでEメールを作成し、もう一方のPaperTabに写真を表示する。メールを作成しているPaperTabで、写真を表示しているPaperTabをタッピングすると、その写真をメールに添付して送信することができる。また、PaperTabを曲げることで、メールを送信したり、動画を早送り/巻き戻ししたり、PDFなどのコンテンツのページをめくったりすることができる。さらに、2個以上のPaperTabを並べて置くことで、ディスプレイのサイズを拡張することができる。
このようにPaperTabは、薄膜ディスプレイとコンピューティングテクノロジーを組み合わせることで、数枚の紙のように扱うことができる。
スクリーンアイコンは、コンピュータのデスクトップと同様の形式で動作する。PaperTabを持ち上げたり触ったりすると、コンピュータの起動時に表示されるウィンドウのようなフルスクリーン表示に戻る。Queen's UniversityのHuman Media Lab でディレクタを務めるRoel Vertegaal氏は、「PaperTabを数個使えば、複数のドキュメントを使う作業を、より簡単に行えるようになる」と述べている。
【翻訳:滝本麻貴、編集:EE Times Japan】
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