東芝は2013年9月30日、テレビなどの映像事業に関して、収益改善、事業体質強化を目的とした構造改革を発表し、自社のテレビ製造拠点(合弁工場を除く)3カ所を2014年3月期中に1カ所に集約すると明らかにした。テレビの生産委託比率も現状の40%台から70%へ引き上げ、2014年3月期下期に映像事業での営業黒字化を狙う。
東芝は2013年9月30日、テレビなどの映像事業に関して、収益改善、事業体質強化を目的とした構造改革を発表し、自社のテレビ製造拠点(合弁工場を除く)3カ所を2014年3月期中に1カ所に集約すると明らかにした。テレビの生産委託比率も現状の40%台から70%へ引き上げ、2014年3月期下期に映像事業での営業黒字化を狙う。
今回、発表した構造改革は、(1)注力地域の「集中と選択」、(2)海外生産拠点のファブライト化と生産委託比率の引き上げ、(3)国内市場向け商品開発の集中と強化の3つ。
注力市場の「集中と選択」では、成長率の高いアジア、中近東、アフリカなどの新興国市場に注力していく一方で、不採算国・地域での販売を休止し、在庫・物流コストなどの削減に取り組む。
製造体制の見直しでは、自社の製造拠点(合弁工場を除く)3カ所を2014年3月中に1カ所に集約する。これにより、グローバル生産委託比率を現在の40%台から2015年3月期までに70%に引き上げる。「現在、進めている生産委託先や機種数の絞り込みに加えて、自社拠点の整備を図ることで、さらなる固定費削減と生産効率向上を図る」(東芝)。
国内市場向け商品の開発に関しては、今後需要の高まりが期待される大型4K対応液晶テレビや差異化を実現するテレビ視聴・録画機能への注力の他、デジタルプロダクツ間に加え家電製品との連携を高めるクラウドサービスの強化にリソースを集中する。また、「成長が期待されるデジタルサイネージなどの業務用映像機器の商品開発にも注力する」(東芝)という。
これらの構造改革施策を通して、映像事業に関して、既に着手している国内での配置転換に加え、海外における生産拠点の集約や販売体制の見直しにより、グローバルでの連結人員数を、2014年3月末までに、2013年3月期比で総人員数の約5割にあたる約3000人規模体制に向けたスリム化する。
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