パナソニックは、「第20回ITS世界会議東京2013」において、AR(拡張現実)対応の次世代コンセプトから、自動車メーカー向けに開発中の製品、市販品の「フロントインフォディスプレイ」まで、3つのヘッドアップディスプレイ(HUD)を披露した。
パナソニックは、「第20回ITS世界会議東京2013」(2013年10月14〜18日、東京ビッグサイト)において、AR(拡張現実)対応の次世代コンセプトから、自動車メーカー向けに開発中の製品、市販品の「フロントインフォディスプレイ」まで、3つのヘッドアップディスプレイ(HUD)を披露した。
まず、次世代コンセプトHUDは、フロントガラスにメーター表示やカーナビゲーションのルート案内を表示する対応のシステム。右折もしくは左折で車線変更が必要な場合には、車線変更の指示が道路上にオーバーレイするようなAR(拡張現実)を使って表示する機能を備えている。HUDの表示サイズは、ドライバーの目から約2m先で400×200mm。表示素子はDLPを用いている。
開発中の製品は、ダッシュボードに埋め込んだ液晶ディスプレイの表示をミラーで反転させてフロントガラスに投影するタイプ。HUDの表示サイズは、ドライバーの目から約1.6m先で160×40mmとなっている。
市販品のフロントインフォディスプレイは、カーナビゲーションシステム「ストラーダ」の「Rシリーズ」に対応している。メータークラスターの上に設置するタイプの製品で、ドライバーの目から約70cm先で6.5インチサイズ(約140×80mm)の映像が表示される。
パイオニアやJVCケンウッドが販売しているHUDは、運転席の天井部やルームミラーに設置するタイプだが、パナソニックはメータークラスターの上に設置する据え置きタイプを選択した。その理由を聞いたところ、「天井部やルームミラーに設置する他社のHUDは、ドライバーの視線に常に入るように設計されている。しかし、ドライバーにとって、HUDの表示を見たいと思わないタイミングもある。当社のフロントインフォディスプレイでは、『ドライバーがHUDを見たくないときに邪魔にならない』ことを考慮して、据え置きタイプを選択した」(パナソニック)という。
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