「SSE-TN1」は、テニスラケットのグリップエンド部に装着するセンサー(Smart Tennis Sensor)である。センサーを装着したテニスラケットを用いてプレイすれば、捉えたボールの位置などショットのデータを収集/分析し、スマートフォンなどにリアルタイムで表示することができる。録画した動画とデータを同期させて再生することも可能だ。
ソニーは2014年1月20日、テニスラケットのグリップエンド部に装着するセンサー(Smart Tennis Sensor)「SSE-TN1」を発表した。センサーを装着したテニスラケットを用いてプレイすれば、捉えたボールの位置などショットのデータを収集/分析し、専用アプリケーションを搭載したスマートフォンなどにリアルタイムで表示することができる。スマートフォンで録画した動画とデータを同期させて再生することも可能だ。
SSE-TN1は、最大直径が31.3mmと小さく、重さは約8グラムと軽量なため、ラケットのグリップ部に装着してプレイしても、その影響を極めて小さくできるという。SSE-TN1には「振動センサー」と「モーションセンサー」が組み込まれている。これらのセンサーによって、ラケットでボールを捉えた時に生じる振動波形や、ラケットを振った時の加速度データなどを収集して解析する。それらの解析結果から、フォアハンド/バックハンドといったスイングの種別、ボールを捉えた位置やボールの速度/回転、スイング速度などを分かりやすく表示することができる。
SSE-TN1を「ライブモード」にしておくと、収集したセンサーのデータは専用アプリケーション「Smart Tennis Sensorアプリ」(無償)がインストールされたスマートフォンやタブレット端末に、ワイヤレス(Bluetooth)通信で送信される。そのデータを分析してスマートフォンなどの画面上にリアルタイムで表示することができる。コートサイドにいるコーチが、そのデータを見ながらショットの優劣を客観的に分析し、その場で修正/指導することもできる。
「メモリモード」にしておけば、最大約1万2000球分に相当するデータをセンサー本体に保存し、プレイ後にスマートフォンへ送信することができる。なお、Smart Tennis Sensorアプリは、Android4.1以降かiOS6.1以降のOSを搭載したスマートフォンやタブレット端末に対応している。
センサーデータとは別に、プレイ中の映像をスマートフォンに録画しておけば、その映像とラケットに取り付けたセンサーで収集したデータを、同期させて再生することができる。「フォアハンドのみ」、「サーブのみ」といった、スイング種別ごとにデータ/映像を抜き出したダイジェスト再生などが可能である。将来はサーブやショットしたボールが相手コートの「どのエリアに入ったか」、「その確率は」といったデータなどについても「見える化」していく考えだ。
SSE-TN1は、2014年5月下旬より発売する予定で、推定の市場価格は約1万8000円。SSE-TN1を装着可能なラケットは、ヨネックス製の「EZONE」シリーズや「VCORE」シリーズで、順次対応するラケットを拡大していく計画である。
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