Googleの米国での導入事例に基づいた調査によると、通常、企業でPCを導入する場合、端末価格にやウイルス対策ソフトのライセンス費用などを合計し、3年間で約60万円のコストが掛かるという。一方、Chromebookを導入した場合、端末価格の安さやChrome管理コンソールによってサードパーティの管理ソフトウェアが不要になることなどから、3年間で約10万円の費用で済むとしている。
現在、教育現場では、iPadなどのタブレット端末の導入を行う動きがある。Chromebookは、ノートPCでありながらタブレット端末の市場もターゲットにしており、教育現場で利用するのにも適しているという。阿部氏は「仕事や教育の場で利用する場合には、今後もキーボードによる文字入力が重要だと考えている。タブレット端末に対する、もう1つの選択肢としてChromebookを提案したい」と語った。
Chromebookの販売は、日本エイサーが7月、ASUSが8月、日本HPが9月。デルと東芝は今後発表を行うとしている。それぞれのメーカーが販売する機種の詳細なスペックなどは公開されなかった。米国ではLTE対応モデルも販売されているが、日本国内ではWi-Fiモデルのみの展開となる。販売価格についての発表も行われなかったが、北米では200〜300ドルで提供されている。
Googleは、今後Chromebookを日本国内でコンシューマー向けに提供するかどうかは検討中としている。阿部氏はこのタイミングで日本市場への投入を決定した理由について「早く発売したいと考えていたが、販売チャネル、サポート、メーカー側の準備などを含め、このタイミングがベストだと判断した。まずはパートナーを通じた販売モデルや、企業などでの導入事例を作っていくことで、Chromebookの認知を広げていきたい」と語った。
なお、Chromebookは、Googleが2014年7月30日〜31日に東京都内で開催する「Google Atmosphere Tokyo 2014」で展示される予定だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.