アルプス電気は、「CEATEC JAPAN 2014(CEATEC 2014)」において、指輪型端末の試作品や、通信モジュールとセンサーを搭載したモジュールなど、ウェアラブル機器向けの開発品を出展した。
アルプス電気は、「CEATEC JAPAN 2014(CEATEC 2014)」において、指輪型端末の試作品やウェアラブル機器向けの通信モジュールなどを参考出品した。
ウェアラブル機器の開発などを手掛けるベンチャー企業である16Lab(ジュウロクラボ)と共同開発している、指輪型端末の試作品を展示した。ジャイロセンサーや加速度センサーを搭載し、Bluetooth Smartに対応している。ジェスチャで家電をPCを操作する機能、スマートフォンなどからのアラートを受けて振動する通知機能、コンタクトレスキーの機能、電子マネーの機能などを搭載している。2014年内の予約販売開始を目指す。
16Labは、「これほど技術が進化した今でも、荷物を両手に持ちながら、鍵や財布を探すためにポケットを探っている人も多い。そうした煩わしさをテクノロジーによってなくしたいと考え、指輪型端末を開発した」と話す。
指輪型端末の開発で一番の難関は、「非常に小型」であることだった。「スマートフォンでも十分小さいのに、指輪型となるとさらに小さい。そこは長年、通信/センサーモジュールの小型化に力を入れてきたアルプス電気との共同開発が功を奏した」(16Lab)。
心拍数、血中酸素濃度、ヘモグロビンの変化量を測定できる近赤外線分光センサーも展示した。ヘモグロビンの変化量は、貧血や熱中症などの診断に役立つ。リストバンド型のバイタル(生体情報)測定機器などへの搭載を想定している。
同センサーは、波長が700nm〜900nmの近赤外線を用いていることが特徴だ。近赤外線は、血中酸素濃度などを算出するために必要な、酸素を含むヘモグロビンと含まないヘモグロビンを分離できる波長だという。
なお、血中酸素濃度、ヘモグロビンの変化量などは、一般的な検査では採血して測定する。採血して測定した結果に比べた場合の精度は、これから出していく予定だ。
ウェアラブル機器の台頭で、半導体部品/電子部品にはさらなる小型化が要求されている。アルプス電気はそうした小型化の要求に応えた、通信モジュール+センサーをパッケージ化した製品もいくつか展示。応用例として、それらを搭載した指輪型端末やメガネを披露した。
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