IoT機器などの開発期間を短縮、2種類の「MAX 10 FPGA」開発キット:プログラマブルロジック FPGA(2/2 ページ)
マクニカは、MAX 10 FPGA開発キット「Odyssey MAX10 Kit」を紹介した。近距離無線通信規格「Bluetooth Smart」機能を利用して、Bluetooth Smart対応のスマートフォンなどからFPGAを制御することができる開発キットである。
Odyssey MAX10 Kitは、アルテラ製FPGA「10M08」を搭載した「MAX10ボード」と、「BLE&Sensorボード」の2枚の回路基板を組み合わせた構成となっている。BLE&Sensorボードには、Broadcom製のBluetooth Smart対応モジュール「WICED」や、Silicon Labs製マイクロコントローラ「EFM32」、および光や温湿度、加速度など各種センサーが搭載されている。このボード単体でも、スマートフォンと接続可能なIoTモジュールとして利用することが可能だという。
MAX 10 FPGA開発キット「Odyssey MAX10 Kit」の外観(左)とブロック図 (クリックで拡大) 出典:マクニカ
MAX10ボードとBLE&SensorボードはJTAGで接続されており、BLE&Sensorボード側から、10M08にコンフィギュレーションデータを送信し、内部回路を書き換えることができる。同社が「パーソナリティ」と呼ぶ動作評価用のアプリケーションは、開発ボード出荷時に、8種類のプログラムが書き込まれている。一例だが「A-Dコンバータで取り込んだセンサー情報の表示」や、「デュアルコンフィギュレーション機能を使ったLED駆動制御」、「PWMリモート制御」などのデモ用アプリケーションが用意されている。パーソナリティはユーザー側で設定を変更したり、追加したりすることができる。内部のフラッシュメモリには最大15個までアプリケーションを格納することが可能である。
Odyssey MAX10 Kitの価格は9600円だが、現在キャンペーンを展開中で先着2000個に限り、特別価格5480円を設定している。
- MAX 10 FPGAでマイコンの置き換えなどを提案――アルテラ
アルテラは、「組込み総合技術展/Embedded Technology 2014」(2014年11月19〜21日)で、「MAX 10 FPGA」を始め、FPGAや電源などに関する最新情報を7つのゾーンで紹介した。
- 「H8S C200」互換IPコアをアルティマが開発、アルテラ製FPGA向け
マクニカの子会社であるアルティマは、ルネサスエレクトロニクス製16ビットマイコン「H8S C200」互換のIPコアを開発した。このIPコアは、アルテラ製FPGA「MAX 10」への組込みを予定している。
- アルテラ、「AEC-Q100」準拠の車載向け電源ICを拡充
アルテラは、車載用ICの品質規格「AEC-Q100」に準拠した高集積型電源IC「Power SoC」を発表した。同社のFPGA製品と組み合わせて、車載インフォテインメント機器や先進運転支援システム(ADAS)、EVのパワートレインなど、車載電子機器用途に提案していく。
- 2つのフラッシュメモリを集積、アルテラが「MAX 10 FPGA」を発表
アルテラは、「Generation 10」製品群として、新たに「MAX 10 FPGA」を発表した。新製品は、2つのコンフィギュレーション用フラッシュメモリブロックやソフトコア「Nios II」プロセッサなどを搭載している。周辺機能を集積することで、同等性能のFPGAに比べて、ボード占有面積を最大50%も節減できるという。
- アルテラが次世代FPGA向けの40A対応デジタル電源デバイスを公開
アルテラは、電源製品群「Enpirion」として20nmプロセス採用FPGA「Arria10」をはじめとしたプログラマブルデバイスや、最先端プロセス採用プロセッサ/SoCなどに適したフルデジタル制御方式のDC-DCコントローラ「ED8101」を「TECHNO-FRONTIER 2014」(テクノフロンティア/2014年7月23〜25日、東京ビッグサイト)で公開した。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.