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災害発生の決定的瞬間の映像を自動伝送する技術映像伝送技術

エクスプローラは、情報カメラで収録した映像を、災害発生時に自動伝送することができる「H.264 HD対応IP蓄積伝送装置」を、NHKと共同で開発した。災害などの発生時刻をトリガーとして必要な部分の映像のみが伝送されるため、瞬時に活用することができる。

» 2015年02月10日 16時30分 公開
[馬本隆綱EE Times Japan]

 エクスプローラは2015年2月、情報カメラで収録した映像を、災害発生時に自動伝送することができる「H.264 HD対応IP蓄積伝送装置」をNHKと共同で開発した。災害の発生時刻などをトリガーとして、その前後の映像が放送局に自動伝送されるため、必要となる映像のみを瞬時に活用することが可能となる。

 放送局は、火山噴火や土砂流、河川の水位、地震、津波などを監視するための情報カメラを主要な場所に設置している。今回NHKと共同開発したH.264 HD対応IP蓄積伝送装置は、これら情報カメラで収録された映像を外部記録装置に蓄積し、有事の際に関連する映像のみを放送局に自動伝送することができる。

H.264 HD対応IP蓄積伝送装置の運用イメージ

 従来の一般的なシステムだと、各地に設置された情報カメラで情報を収録し、その映像を放送局に常時伝送している。これだと、必要な映像のみをニュースなどに利用する場合でも、全ての映像の中から、必要となる部分のみの映像を切り出す作業が必要となっていた。今回開発した装置だと、映像を切り出すための作業時間を不要にしたり、大幅に削減したりすることが可能となる。

 また、情報カメラが山間部などに設置されている場合、通信回線容量などの問題から、高精細な映像を伝送することが困難なケースもあった。今回開発した装置は、H.264で符号化を行うため、通信回線容量が十分でないような場所からでも、HD映像での伝送を行うことができるという。

 H.264 HD対応IP蓄積伝送装置は、2015年2月9〜11日に開催される「NHK番組技術展」でデモ展示される。なお、エクスプローラは、2015年3月より同装置の販売を開始する予定だ。

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