アルテラが20nm SoC FPGAを出荷開始、性能は50%向上:プログラマブルロジック FPGA
アルテラは、20nmプロセス技術を用いて製造する第2世代SoC(System on Chip) FPGA「Arria 10 SoC」の出荷を開始した。前世代製品に比べて、処理性能を最大50%向上し、消費電力は最大40%削減できるという。
アルテラは2015年2月、20nmプロセス技術を用いて製造する、第2世代SoC(System on Chip) FPGA「Arria 10 SoC」の出荷を開始した。Altera SoCエンベデッドデザインスイートを用いて、Arria 10 SoCの設計を行うことができる。
Arria 10 SoCは、TSMCの20nmプロセス技術をベースとした製品で、ARMのデュアルコア「Cortex-A9 MPCore」をハードウェアIPとしてFPGAに実装している。可変精度DSPブロック、高速トランシーバ、メモリコントローラ、プロトコルIPコントローラなどの機能も1チップに統合している。
出荷が始まるArria 10 SoCの外観
従来の28nm SoC製品ファミリとソフトウェア互換性があり、システムのアップグレードも容易である。Arria 10 SoCは前世代製品に比べて、処理性能を最大50%向上し、消費電力は最大40%削減することができるという。
同社は、無線インフラ装置や有線通信機器、コンピュータおよびストレージ装置、放送機器といった用途に、高い性能とセキュリティ、低消費電力を低コストで実現可能なArria 10 SoCを提案していく予定である。
同社のSoC製品ファミリには、次世代の「14nm Stratix 10 SoC」も用意されている。64ビットクアッドコア「Cortex-A53」を採用したプロセッサが実装された製品となる。業界最高レベルの性能と高い電力効率が求められる組込みシステムに向ける。
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