2015年第1四半期の売上高見通しを下方修正したIntel。PC市場の低迷による不調は続いているようだ。だが一部で、IntelのLTEモデムが次期「iPhone」に搭載されるとの報道があり、これが実現すればIntelにとって大きな救いとなる可能性がある。
2015年第1四半期の売上高予測を約10億米ドル下方修正したIntel。これによって、PC市場低迷という問題が再び頭をもたげている。
売上高見通しの下方修正は、Intelの別の課題も浮き彫りにした。PC事業での売上高低下を補えるほどのスピードで、PC以外の分野に事業を拡張できるのかということだ。IntelのLTEモデムが次世代「iPhone」に搭載されるといううわさもあるが、これはまだ“うわさ”の領域を出ていない(参考記事)。
市場調査会社のIDCは、2015年のPC市場は前年比3.3%減と予測していたが、これを5%減と修正している。
Intelの2014年における年間売上高は559億米ドルだったが、そのうちPC Client Groupの売上高は347億米ドルに上るという。
同社は、売上高全体の約62%をPC事業に依存しているのだ。同社が今後、タブレット端末/スマートフォン事業をどれほどのスピードで拡大できるのだろうか。
Intelは、手段を選ばず何でもする覚悟のようだ。先述したように、最近のうわさによれば、Intelは2016年に、AppleのiPhone向けにLTEモデムを提供するのではないかとされている。もしこれが本当なら、極めて大きな取引となるだろう。
米国の市場調査会社であるForward Conceptsでプレジデントを務めるWill Strauss氏は、EE Timesのインタビューに応じ、ベンチャーキャピタル関連のオンライン情報メディアであるVenture Beatが、「IntelがAppleにモデムを提供する可能性がある」と報じた記事について問われ、「非常に驚いた」と答えている。
Strauss氏は、「Appleはここ2〜3年の間、無線関連の人材を大量に採用していたことから、最終的にマルチモードLTEモデムを独自開発するのではないかとみられていた。このため、今回のうわさには大きな衝撃を受けている。しかし、Appleは今のところ、複数の新型iPhoneモデルにおいてQualcomm製品を採用し続けている」と述べている。
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