「Apple Watch」は確かに注目を集めた。だが、スマートウオッチ市場そのものは、いまひとつ盛り上がりに欠けているように見える。腕時計を身に着ける理由は、昔に比べて格段に複雑になっているのだろうか。
Appleが2015年3月9日に発表した「Apple Watch」は果たして、熱狂的に報道する価値のあるものだっただろうか?
「Apple Watchはファッショナブルなだけで、大した機能はない」と断言するエンジニアも多いだろう。
その一方で、米国の技術調査会社であるJackdaw ResearchのJan Dawson氏のように、一貫してAppleを支持する人もいる。同氏は数日前のFinancial Timesで、「Apple Watchは多くの人を魅了する製品になると確信している」と述べていた。
筆者は、「実際はその間くらいではないか」と考えている。
スマートウオッチに関しては、
など、疑問は尽きない。だが、その中で本当に重要なのは、「なぜスマートウオッチを身に着けるのか」だ。
最近は、腕時計を身に着けない若者も増えている(スマートフォンで時間を確認する)。時代に逆行するような腕時計型の端末をなぜ選ぶのか。「スマート」というネーミングにひかれているだけではないのか。
この問いかけは重要だ。腕時計の誕生の陰にも、「それがなぜ必要か」という確固たる理由があった。
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