フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、ソフトウェアベンダーや開発ツールベンダーといったパートナー企業との協業を一段と強化する。同社の半導体製品を活用して、システム機器メーカーなどが、より簡単かつ迅速に新製品を開発し、タイムリーに市場に投入できるよう、より完成度の高いソリューションを提供していく。
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、ソフトウェアベンダーや開発ツールベンダーといったパートナー企業との協業を一段と強化/拡大していく。同社の半導体製品を活用して、システム機器メーカーなどが、より簡単かつ迅速に新製品を開発し、タイムリーに市場に投入できるよう、より完成度の高いソリューションを提供していくのが狙いだ。
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンは、2015年4月15日に東京都内で「Partner Summit 2015」を開催した。特に今回は、「Robust Application」、「Heterogeneous core」、「IoT-Gateway/Security」および「IoT-Edge node/Connectivity」と4つのテーマを設け、テーマごとの分科会で具体的な協業モデルについて、より詳細な検討を行った。
同サミットは2012年にスタートし、ことしで4回目となるが、分科会の開催は初めてだという。活動の成果として、2015年第3四半期(7〜9月)をめどに完全なソリューションを顧客に提案していく予定だ。日本における2015年のビジネス機会の発掘件数は、2014年実績の1.5倍に相当する300件を目指している。
同サミットは、市場で要求の高いいくつかの注目分野/用途に対して、同社と各パートナー企業が保有する得意技術/製品や経験/知識を結集し、システム機器メーカーなどに対して、より最適な解決策を提案/提供していくために始めた活動である。
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパンの社長を務めるKenric Miller氏はその背景として、「2010年以降、顧客(システム機器メーカー)は製品展開において、ハイエンドからローエンドまで複数の製品群を一斉にラインアップすることが必須となってきた。しかし、開発に必要となる資源には限界があり、顧客は製品開発の一部をODMなどに外部委託するケースも出てきた。このような市場の変化に対して、半導体チップメーカーとしてどのように対応し、顧客を満足させられるかを模索していた。そこで始めたのがソフトウェアベンダーなどパートナー企業との協業によるソリューションの提供であり、顧客にも高く評価された」と話す。複雑化する組み込みシステムの開発事例として、自動車のエンジン制御システムなどを挙げた。
また、同社執行役員でインダストリアル&代理店統括事業部の事業部長を務める村井西伊氏も、「一般消費者や市場は、機器/システムに対してより複雑な機能を要求している。例えば、民生電子機器では地上デジタル放送の受信機能に加え、セキュリティ機能も強化したい、といった要望がある。このため、コンテンツを表示するためのソフトウェアが必要であり、セキュリティ機能の相互運用性などが求められる。これらを実現していくためには、各社が得意とする技術やソフトウェアをコンバインして、1つのソリューションとして顧客に提案していくことが重要となる」と語った。
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